亜鉛めっきとは?|電気亜鉛めっきと溶融亜鉛めっきの違いと選び方

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この記事の要点

  • 用語の定義:亜鉛めっきとは、鋼材などの表面に亜鉛の皮膜を形成し、鉄より先に亜鉛が酸化することで内部の鉄を守る「犠牲防食作用」を利用した防錆処理の総称です。
  • 主な特徴または役割:亜鉛めっきには、電気分解を利用する電気亜鉛めっきと、溶融した亜鉛に浸す溶融亜鉛めっきという仕組みの異なる二つの方式があり、皮膜の厚みや適した部品サイズが異なります。
  • 実務上の重要事項または注意点:「亜鉛めっき」とだけ伝えても方式は定まらないため、部品サイズや使用環境、寸法精度を整理して伝えることが重要です。

亜鉛めっきとは?|電気亜鉛めっきと溶融亜鉛めっきの違いと選び方

鋼材のさび対策を調べていると、「亜鉛めっき」という言葉によく行き当たります。亜鉛めっきは、鉄よりも先に亜鉛が酸化することで下地の鉄を守る防錆処理の総称ですが、電気分解を利用する方式と、溶融した亜鉛に浸す方式の二種類があり、どちらを指すのか分かりにくいことがあります。本記事では、亜鉛めっきの定義と仕組み、二つの方式の違い、選定時に整理したい情報を解説します。

1.亜鉛めっきとは

亜鉛めっきとは、鋼材表面に亜鉛の皮膜を形成し、犠牲防食作用によって鉄の腐食を防ぐ防錆処理の総称です。

鉄は湿った環境下でさびやすい金属ですが、亜鉛は鉄よりも酸化されやすい性質を持ちます。この性質を利用し、鉄の表面を亜鉛で覆うことで、傷から水分が浸入しても亜鉛が先に溶解し、内部の鉄を守る仕組みが亜鉛めっきです。この働きは犠牲防食作用と呼ばれ、亜鉛めっき全般に共通する特徴です。

2.電気亜鉛めっきと溶融亜鉛めっきの違い

亜鉛めっきには、電気分解を利用する電気亜鉛めっきと、溶融した亜鉛に浸す溶融亜鉛めっきという、仕組みの異なる二つの方式があります。

電気亜鉛めっきは、電気分解によって亜鉛イオンを金属表面に析出させる方式で、皮膜が比較的薄く、寸法精度が求められる小物部品に用いられる傾向があります。溶融亜鉛めっきは、高温で溶かした亜鉛の浴に鋼材を浸し、鉄と亜鉛の合金層を形成させる方式で、皮膜が厚くなりやすく、屋外の大型鋼構造物などに用いられる傾向があります。同じ「亜鉛めっき」でも、方式によって皮膜の厚みや適した部品サイズが異なります。

3.亜鉛めっきの用途と後処理

亜鉛めっきは、屋外・屋内を問わず幅広い鋼材製品の防錆処理として使われています。

亜鉛めっきの後には、耐食性や外観をさらに高めるため、クロメート処理などの化成皮膜処理が施される場合があります。三価クロメートも、亜鉛めっき後の後処理の一つとして知られています。用途や求める耐食性に応じて、めっきの方式だけでなく後処理の要否もあわせて検討されます。

4.亜鉛めっき選定の注意点

亜鉛めっきを選ぶ際は、部品のサイズ・形状・使用環境・寸法精度を整理して伝えることが重要です。

「亜鉛めっきをしてほしい」とだけ伝えると、電気亜鉛めっきと溶融亜鉛めっきのどちらを指すのか判断がつかない場合があります。屋外で長期間使用する大型部品か、寸法精度が求められる小物部品かによって、適した方式は異なります。用途や課題を整理したうえで相談することが、適切な方式の選定につながります。

よくある質問(FAQ)

Q1.亜鉛めっきと電気亜鉛めっきは同じ意味ですか?

A.同じではありません。亜鉛めっきは鉄より亜鉛が酸化されやすい性質を利用した防錆処理全般を指し、その中に電気亜鉛めっきと溶融亜鉛めっきという二つの方式が含まれます。

Q2.亜鉛めっきはどのくらいの期間さびを防げますか?

A.皮膜の厚みや使用環境によって異なり、一概な年数は明言できません。皮膜が厚いほど犠牲防食作用が持続しやすいとされますが、耐用年数は環境条件に左右されるため、必要な防食性能は個別の確認が重要です。

Q3.亜鉛めっきをした部品はどのような色をしていますか?

A.方式や後処理によって異なります。亜鉛めっきの上にクロメート処理などの後処理を施す場合、光沢のある銀白色や青みがかった色など外観が変わることがあります。求める外観がある場合は後処理の内容もあわせて確認する必要があります。

Q4.小さな部品にはどちらの亜鉛めっきが適していますか?

A.一般に、皮膜が薄く寸法精度を確保しやすい電気亜鉛めっきが選ばれる傾向があります。ただし最終判断は部品の形状や求める耐食性によって異なるため、個別の確認が必要です。

Q5.亜鉛めっきと他の防錆処理を組み合わせることはできますか?

A.用途によっては、塗装や封孔処理などを組み合わせる場合があります。組み合わせの可否や効果は素材や環境によって異なるため、求める耐食性のレベルを整理したうえで相談することが有効です。

亜鉛めっきの方式選びでお悩みの方へ

適切な亜鉛めっきの方式は、部品の材質、形状、使用環境、要求される寸法精度や防食性能によって異なります。仕様だけでなく、屋外・屋内といった使用環境や課題を整理したうえで検討することが重要です。自社での判断が難しい場合は、条件を整理して専門会社に相談することも一つの方法です。日本バレル工業と一緒に、部品に合った処理方法を検討することができます。

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